DENSO TEN

活動レポート

2025年8月16日

障がい者バレーボールミーティング

2025年8月16日、兵庫県立障害者スポーツ交流館にて今年も「障がい者バレーボールミーティング」が開催され、2011年から毎回ご招待いただいているレッドフェニックスも参加しました。
このイベントでは座位バレーボール(※)やローリングバレーボール、ふうせんバレーボール、卓球バレーなど、障がいの有無にかかわらず一緒に楽しめるさまざまなバレーボールにふれ合うことができるほか、レッドフェニックスの選手たちによる立位のバレーボール教室も行われます。
小さいお子さんから中学生、一般参加の大人の方まで、1日を通して多くの人が一緒にバレーボールを楽しむことができました。
((※)日本パラバレーボール協会にて従前の「シッティングバレーボール」より競技名称(日本語表記)が変更されたことに準拠しています)

当日の様子を紹介!

日程
2025年8月16日
会場
兵庫県立障害者スポーツ交流館(神戸市西区)
参加団体
ふうせんバレーボール連盟/ローリングバレーボール連盟/卓球バレーボール協会/ミニなでしこ/ひめじバレーボールクラブ/太山寺中学校バレーボール部/S/シッティングバレー関係者/個人参加 など総勢約100名

午前中はレッドフェニックスによるミニバレーボール教室。毎年楽しみにしてくれている人からバレーボール自体が初めての方、また日頃から本格的なレシーブ・アタックにも取り組んでいる中学生も参加してくれました。ボールに慣れるウォーミングアップや基本的なオーバー/アンダーハンドパスからスタートし、レシーブ練習、スパイク練習とステップを踏み、最後は試合形式で練習の成果を試しました。
元気に盛り上げてくれるレッドフェニックスの選手たちの指導を受けて、参加者の皆さんは真剣ながらも楽しそうな様子で取り組んでいる姿が印象的でした。

午後は各パラバレーボール体験ということで、「ふうせんバレーボール」「ローリングバレーボール」「座位バレーボール」「卓球バレー」を体育館内の各ブースで楽しみました。初めての方でも親しみやすいルールながら、どのバレーボールにも共通するのはチーム内でのコミュニケーションが大事だということ。初対面の方同士で最初は少し緊張していても、プレーの中で声をかけ合ったり、うまく得点に繋がったときにはハイタッチで喜んだりして、次第に打ち解けていくことができました。


体験したパラスポーツを紹介

【ふうせんバレーボール】

鈴が入った大きな風船を使ったバレーボール。打つたびに鈴が鳴るので視覚障害の方もプレーでき、また風船はゆるやかに動くので車椅子や年配の方も安心して楽しむことができます。ルールは、1チーム6人全員が必ず1回ずつ風船にタッチして、10回以内に相手コートに返すこと。1人2回触ることもできますが、連続して触るのはNG。
誰が風船に触ったか、全員で何回触ったか、チームで声をかけ合うのがポイントです。風船は強く打つだけでは浮き上がってしまうので打点にコツが必要だったり、必ずしも6回で返さず10回以内にアタックの機会を冷静に伺ったりと、実は奥が深くておもしろい競技です。

【ローリングバレーボール】

バレーボール用のネットを床から約30cmまでの高さに張り、ボールをネットの下に転がして得点を競うバレーボール。前衛はお尻または両膝を床につけた姿勢でプレーするので、重度の障がいがある方も参加することができます。後衛は立ってプレーしますが、下半身にボールが当たると反則です。長く浮いたボールを打っても反則になるのですが、「決めたい!」と思うとどうしても力が入って球が浮きがちで、ネットに引っかかってしまうのが難しいところ。相手の隙間をうまく狙ったり、逆にあえて相手の前衛に当ててアウトを狙ったり、パワーとコースを工夫して得点を取るおもしろさがある競技です。

【卓球バレー】

卓球台の上で、鈴の入ったピンポン球を木の板でパスしながらバレーボールのように打ち合う競技です。基本的にはバレーボールのルールと同じであり、パスは3回までで、ネットの下を通過させて相手コートに打ち返します。座ってプレーできるため(お尻が浮くと反則)、子どもから年配の方、車椅子の方や視覚障害の方までみんなで楽しむことができます。
ピンポン球は軽いので、ゆっくり始めてもラリーを続けるうちにどんどんスピードが上がっていき、白熱して思わずイスからお尻が浮いてしまうことも。卓球台の広さで1チーム6人でプレーできるのも魅力です。

 

イベント終了後には、レッドフェニックスによる追加のミニバレーボール教室も開催。竹口GMに手取り足取りでレシーブのコツを教えてもらうシーンも見られるなど、より一層熱が入った練習となりました。最後の試合形式では、レッドフェニックスの選手のスパイクをガッチリとブロックしたり、力強いサービスエースが決まったりと、参加者の方の見事なプレーに度々歓声が上がり、全員でたっぷりとバレーボールを楽しむことができました。

楽しかった1日を振り返って

参加者・デンソーテンHMIソリューション企画部 田久保さんのコメント
今回が初めての参加で、名前に「バレーボール」と付いていながらも本当に様々な種類の競技があるということを知りました。一見どれも簡単そうに思えて、実際にやってみると意外に難しさもあっておもしろかったですね。例えばふうせんバレーボールでは、風船はゆっくりと床に落ちますが、なかなか軌道が読めないんですよね。それでも上手い人は鋭いスパイクを打ち込んでくるし、またチーム全員が風船に触れるのもルールなので、声を掛け合いながら楽しめたことが印象に残っています。
障がいの有無にかかわらず、スポーツを通じたコミュニケーションの楽しさを体感する1日となりました。今後もこうした機会があれば参加してみたいです。
大賀選手(ジィ)のコメント
ふうせんバレーボールやローリングバレーボールなど、工夫されたルールの中でどうやって点を取るかが大事だなと思いました。今回が初めての参加でまずは体験してみるというところからでしたが、勝ち方が分かってくるとさらに楽しめそうです。
私は学生時代に聴覚障害のある方と一緒にバレーボールをしていた経験もあり、どんな方でもバレーボールを楽しめる環境や雰囲気づくりについて、改めて考える機会になりました。また、バレーボール教室や今回のようなイベントなど、参加してくれる皆さんに楽しんでもらえるようにと思っていますが、相手のことを思うという点では自分たちのバレーボールにも繋がってくると思います。こうした機会で視野を広くして様々なことを吸収し、コートの中でのプレーにも繋げていきたいです。