DENSO TEN

活動レポート

2025年5月6日

福島県相馬市 復興支援バレーボール教室

2024年5月6日、福島県相双地区にて「デンソーテンバレーボール教室」を開催しました。2012年の東日本大震災の翌年に「この日は自由にバレーを楽しんでほしい」と竹口GMの想いのもと開催されたバレーボール教室も、今年でなんと12回目となりました。
毎年、JOCジュニアオリンピックカップ全国都道府県対抗中学バレーボール大会の福島代表選手は大会前にレッドフェニックスの本拠地である神戸まで練習に来てくれるほど、絆も歴史も深まっています。
この日のために準備してくれた寄せ書きやチーム紹介のパフォーマンスなどから、楽しみにしてくれていたことが伝わります。レッドフェニックスの選手たちも毎年、相双地区の皆さんにお会いできることを楽しみにしています。今年は南相馬市立鹿島中学校と石神中学校の体育館をお借りして、女子80名、男子40名の総勢120名のバレーボール教室となりました。

当日の様子を紹介!

会場
南相馬市立鹿島中学校、南相馬市立石神中学校
参加チーム
女子:尚英中学校、中村第一中学校、中村第二中学校、向陽中学校、原町第一中学校、原町第二中学校、石神中学校、鹿島中学校
男子:中村第一中学校、向陽中学校、尚英中学校、石神中学校
合計120名
特別講師
サンデン株式会社 安部 曜さん
練習メニュー
開会式・ウォーミングアップ・パス(オーバー、アンダー)・レシーブ(オーバー、アンダー、3人レシーブ、サーブレシーブ)・スパイク・サーブ・ゲーム形式・閉会式

開会式ではレッドフェニックスの選手だけでなく、各校のチーム紹介もしてくれるのが相双地区のバレーボール教室。いろいろ考えて楽しいパフォーマンスをしてくれるので、選手たちも毎年楽しみにしています。女子会場では、お互い交流を深めたところで、ウォーミングアップの「ネコとネズミ」。ネットで分かれたペアでネコとネズミに分かれて、「ね、ね、ね…ネコ!」と中谷(ゴウ)選手が言うと、ネコは壁際まで全力疾走、ネズミ側はネコが壁をタッチするのを阻止するゲームです。判断力と瞬発力が問われる遊びで、逆側に走り出す受講生もいて、笑いながらもしっかりとアップ完了。
バレーボールを始めたばかりの新入生をレッドフェニックス新人の大賀(ジィ)選手と特別講師の阿部さんが担当し、各校に分かれて練習スタート。

午前中はレシーブ練習が中心。強打レシーブ、3人レシーブでは竹口GMが森(ラン)選手、別宗(ジェイ)選手、大野(ハル)選手を相手に見本を見せる…と思わせて、構えている受講生のところにもボールが飛んでくるので、受講生の間にも一気に緊張感が高まります。ボールの出し方も「最初は上から投げると恐怖心が出る子もいるので、下から投げてあげるとやりやすい」と指導者に対してもアドバイス。指導方法や練習方法について、熱心に質問をしたり、メモを取る先生方も多いのが相双地区ならではです。3人レシーブの練習では、カバーは重ならないように移動することを重点的に、ボールを上げる位置などについても細やかに指導しました。
女子会場では昼食も担当選手と一緒なので、よりたくさん質問したり話したりできるのも大きな魅力。お弁当を食べながら、練習やプレーのコツに答えながら交流を深めました。

午後からは、まずはタオルを使ったしっぽ取りゲームでアップ。1人のズボンにタオルを挟んで円になり、鬼にタオルを取られないようにするゲームです。男子となるとかなりハード。取れそうで全然取れないので、息を切らしながらも「次、俺が鬼やりたい!」と盛り上がって楽しんでくれました。
アップを終えた後はスパイク練習。多感な男子中学生ということもあって、なかなかむずかしいチームもありましたが、先生方の鼓舞によって次第に声も出るように。セッターとアタッカーのコンビ練習では、平田(キリ)選手に熱心にトスのコツを質問する受講生が印象的でした。石神中がコンビの自主練習しているところに「もっとブロックいた方が良くない?」と集まってきた中村一中による6枚ブロック、という面白い場面も。

サーブ練習の後は仕上げのゲーム。初心者チームはまだ試合がむずかしいとのことで、1つのコートでは試合を、もう一方ではボールを2つ使ってラリーをして、どちらかのボールを先に落とした方が失点という2個バレーで対戦。スパイクは禁止です。上級者は1回ボールを触った人は壁にタッチしてからじゃないとコートに戻れないというハンデつきで、初心者から上級者までいるなか、皆で楽しくプレーができました。
最後には石神中学校・羽根田先生率いる各校の選抜チームVSレッドフェニックスとOB戦も行いました。相馬では2会場に分かれているのでエキシビジョンマッチをお見せできないのが残念ですが、男子相手なので選手たちも心置きなくプレーすることができました。OBの2人もパワフルで、選抜チームも健闘しましたが試合はレッドフェニックスの勝利。得点するたびに皆で走り回る受講生たちで、大いに盛り上がりました。

参加者のコメント
・レシーブが苦手だったけど、今日の練習を活かして、サーブカットが上手くなるようこれからも練習します。
・もうできてると思っていたことでも細かい部分を再確認することができて、これからの練習でも意識して続けていきたいと思いました。
・お忙しいなか、遠くからありがとうございました。中体連がんばります!昨年も楽しかったですが今年もとても楽しかったです!また一緒にプレーしたいです!
竹口GMのコメント
相双地区でのバレーボール教室も東日本大震災の翌年から始まって、今年で12回目。早いもので14年が経ちました。先生方の熱量には毎回驚かされることながら、今回は高校生になった卒業生も駆けつけてくれたり、男子もOBが参加してくれたりと、相馬の人たちはつながりを大切にする、あたたかい土地です。
今年もサンデン株式会社の阿部さんも参加してくださり、充実した1日を過ごすことができました。引き続き、相双地区の子が成長してレッドフェニックスに入ったり、試合で対戦するのを楽しみにしているのでぜひ叶えてほしいところ。今日学んだことを活かして、楽しみながらバレーボールが上達するよう頑張ってください。