DENSO TEN

活動レポート

2024年12月25日

四天王寺中学校バレーボール部 強化練習会

2024年12月25日、デンソーテン体育館にて四天王寺中学校バレーボール部と練習会を行いました。24日にも全国都道府県対抗中学バレーボール大会に出場する福島県代表チームと強化練習を行ったばかり。水の都杯で今シーズンの大会予定を終えたレッドフェニックスですが、バレーボール教室や来シーズンに向けてのチーム作りが既に始まっています。

四天王寺中学校バレーボール部は過去には全国優勝経験もある強豪校でしたが、休部になっていた時期もあり、再び強いチームにとレッドフェニックスOGの川島恵さんが2023年に監督に就任。以来、障害者バレーボールミーティングなどにも参加、交流を深めています。レッドフェニックスが優勝した「第93回全日本9人制バレーボール総合女子選手権大会」の決勝戦にもチームで応援に駆けつけてくれました。
練習会当日は、実際に試合を見た感想を一人ずつ発表してくれるところから始まりました。「バレーボール教室とはまた違う、真剣勝負のプレーを見て自分たちもあんなふうにバレーができるようになりたい!と思った」という感想に、選手たちも気合が入ります。
練習は選手と生徒でペアを組み、担当選手がフォローしつつ全体練習をしていくという流れ。入念にアップを行った後、まずは基礎のパス練習。強打レシーブや3人レシーブでは竹口GMや藤本監督が積極的にボールを出し、「ボールを出す人の構えを見て、どこにボールが落ちるか予測して動く」「ただ上げるだけではなく、次の人につなげることを意識して」「攻撃につなげるためのトスを上げやすいレシーブを」とアドバイス。

練習自体は普段の部活と変わらないものの、「やっぱり竹口GMや実業団の選手と一緒に練習すると緊張感が違う。上手い選手が一緒に入ってプレーしてくれるので、いつもよりボールがつながっていい動きになってると思う」と練習を見守る川島監督。
午後からはポジションに分かれてブロック練習、サーブカット、二段トスを重点的に練習しました。最後はレッドフェニックスの選手も入っての実践形式で1日の成長を確認しました。
厳しい3人レシーブや二段トスに重点を置いた練習メニューを終えて、「レシーブはしんどいけど、バレーはボールを落とさないと負けないスポーツ。レシーブでつなげばスパイクになるし、やればやるほど上手くなる。強い相手と試合をするときも、しんどいなとか怖いなという気持ちじゃなくて、やるぞという気持ちで挑めば上手くなる。大阪は強豪が多いけど、どうせ勝てないではなく、やったるで!という気持ちで頑張っていってほしい」と竹口GMの言葉に生徒たちは強くうなずいていました。
「今日改めてオーバーカットの重心を指摘されたことで、すごく動きやすくなりました。マンツーマンで見てもらえたので、できてないところ、自分でも下手だなと思っていた部分をしっかり教えてもらうことができて、実践形式ではちょっとできるようになったのが嬉しかったです。今日の練習を忘れずに、今後も頑張ります!」と四天王寺キャプテン。
2024年最後のバレーボール教室、レッドフェニックスとしても充実した内容で行うことができ、良いクリスマスとなりました。

特別対談

レッドフェニックス キャプテン佐々木選手
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四天王寺中学校バレー部 川島監督

現役時代はセッターとして兵庫国体優勝をはじめ、何度もチームを全国一に導いた川島恵さん。引退後も本サイトの運営やチームのバックアップなどに尽力されました。佐々木キャプテンにとって、川島さんはどんな存在ですか?
佐々木「いやもうサリさん(川島監督のコートネーム)はレジェンド中のレジェンドです!」

川島「有難うございます(笑)」

佐々木「テン在籍時はバレーはもちろんのこと、バレー以外のところもすごい指導してくださって。カズさん(竹口GM)と同じくらいの存在です」
そんな川島さんが、母校である四天王寺中学校バレー部の監督に就任されたということで。レッドフェニックス時代のバレーボール教室などの経験なども活きているのではないでしょうか。
川島「それはもちろん!バレーボール教室は2007年からずっとやり続けてて、もう18年になります。最初は竹口さんが地域に恩返ししていこうってことで手探り状態で始めたバレーボール教室が、今じゃ強豪校から地域の小学校、しかも全国津々浦々行かせてもらってるのはすごいことですよ」

佐々木「ありがたいことですよね。バレー教室も最近だといろいろ幅も広がってきて、参加者のカテゴリーやレベルによって指導の仕方とか伝え方も変えないといけないので、どうやったら伝わるのか毎回むずかしいところはあるんですけど、やっぱりそれがちゃんと伝わって、上手くできたら本人もめっちゃ喜んでくれて。それを見てこっちも嬉しくなるときが、一番バレー教室をやっててよかったなって思います」
今日のバレー教室はいかがでしたか?
川島「竹口さんの指導と、選手が一緒に入ってくれて盛り上げてくれるので『しんどいけど、まだやりたい!』という気持ちを引き出すのが上手い。あと、やっぱり全日本総合の試合を見たことで、あんなすごい試合をした選手と練習できる、というのが大きいですね。あと、中学生で9人制の試合が見られたのも良かった」

佐々木「ありがとうございます。確かに自分も中学校のときにJOCで9人制の方にめっちゃ教わって、初めて9人制の存在を知ったんですけど、そのときに9人制って面白いなって思ったんですよ」

ーその経験がレッドフェニックスに入るきっかけにもなりました?

佐々木「それは大きかったですね。そのときの気持ちがあったから、声をかけてもらったときにもすぐに『9人制いったら楽しいかも』って思いました」

川島「6人制だけやってたらわからないですからね。9人制の魅力を知るとめっちゃ面白いんですけどね」
レッドフェニックスにとってバレーボール教室は社会貢献活動として大きな存在だと思いますが、選手の皆さんにもいい経験になっているかと思います。佐々木選手はまだセカンドキャリアは考えてないと思いますけど、指導者もいいなと思います?
佐々木「そうですね。バレー教室もなんですけど、地元に帰省したときにバレー教えに行ったりするんですよ。この冬休みも表敬訪問と一緒にする予定で」

川島「一人で?」

佐々木「そうなんです。自分ひとりで大丈夫かなと思いつつ、地元だからまだやれるかと。そういう機会も増えているので、頑張っていこうかなって。改めて今日も、カズさんの伝える力も見る力もすごいなと思って、勉強しないとなと思いました」

川島「いやほんと、私も指導者としてはまだまだなので、竹口さんからは本当に学ばせてもらってます。テンのバレー部として変わった部分もあるけど、ベースの『やって楽しい、見て楽しい』はそれこそ20年前から変わってなくて、ずっと変わらない熱意で指導されているのには頭が下がります」
川島さんはデンソーテンに在籍されていた頃と現在とでは、チームの見え方は変わりました?
川島「それこそテンにいた頃は選手たちに対して『もっとできるやろ』と思ってましたね(笑)。でも、見る方になってからは『いやすごいな!』と(笑)」

佐々木「(笑)」

川島「練習にしてもそうですけど、試合もすごくて、もう芸術的。だからもっと選手にも自信を持ってほしいなと思います。技術的には、自分たちがいた頃より今の方が絶対上手いし」

佐々木「そうですかね…」

川島「いや絶対上手い!でも、だからこそ自己肯定感ていうのか、自信がないのがもったいない。昔のチームはもっと雑草魂感があったというか、根拠のない勝ち気みたいなのがいいときもあって」

佐々木「確かにミスとか上手くいかなかったことに着目しすぎて、上手くいってる部分もあるのに、マイナスの方が大きくなってチーム全体が…みたいなこともありますね。メンタルは本当にむずかしい」

川島「ほんとむずかしいよね。頭ではわかってるわけだし。でも本当に、こんなに頑張ってるわけだし、みんなもっと自信を持ってプレーしてほしいなと思う」
最後にお互いにエールをお願いします。
川島「レッドフェニックスに対しては、私はもう愛しかないんで。でもとにかく、V9チャンプリーグですよ。そろそろ優勝してほしい!(笑)。それプラス、バレー教室で子どもたちやママさんにバレーの楽しさをもっと広めていってほしいですね」

佐々木「頑張ります!サリさんは本当にカズさんと同じというか、私たち後輩からするとやっぱりすごい。でも学校の部活となると、今までとは違う大変なこともたくさんあると思うんです。それでもサリさんも本気で中学生と向き合ってて、中学生たちにも伝わってるなと思うので、この調子でみんな上手くなっていってほしいと思います」

川島「いやほんと、竹口さんじゃないけど、私も自分の教え子がいつかレッドフェニックスに入ってくれたら…という夢ができました。そのためにもお互い頑張っていきましょう!」