DENSO TEN

活動レポート

2024年2月20日

第1回デンソーテン杯

2024年2月10日から11日にかけて、デンソーテン体育館にて「第1回デンソーテン杯」を開催しました。今年初めての開催となる今大会は、レッドフェニックスが今までの活動のなかでずっとやってみたいと思って温めてきたイベントです。
レッドフェニックスは2011年から障がい者バレーボールミーティングに参加し、障がい者バレーの面白さを実感し、もっと多くの方に障がい者バレーの魅力を知ってほしいという思いがありました。また、同時にこれまで多くの全国の小中高生にバレーボール教室を行ってきましたが、なかでもデンソーテンがある神戸市の中学バレーをもっと応援したいという気持ちもありました。
そんな想いが詰まったデンソーテン杯は、1日目は座った状態でプレーするシッティングバレー、2日目は中学生が普段プレーしている6人制バレーの2種目で、両日とも午前中はバレーボール教室、午後からは試合をして順位を争います。
レッドフェニックスは主催として講師役と審判などの裏方がメインで、今回の主人公は神戸市の中学生たち。記念すべき第1回目には太山寺中学校、塩屋中学校、垂水東中学校、夢野中学校のバレー部の皆さんが参加してくれました。また、1日目には講師として、ひょうごシッティングバレーボール連盟の5名の方に参加いただきました。

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当日の様子を紹介!

参加チーム
神戸市立太山寺中学校、神戸市立塩屋中学校、神戸市立垂水東中学校、神戸市立夢野中学校
講師
ひょうごシッティングバレーボール連盟の皆さん 全74名

1日目はシッティングバレーの日。開会式を終えた後は、ひょうごシッティングバレーボール連盟の清水さんが司会となって、連盟の皆さんに実践してもらいながらシッティングバレー体験教室を行いました。シッティングバレーは座って競技するという以外は、立って行う6人制や9人制とプレー自体はそう変わりはないので、立位のバレーボール経験者なら比較的戸惑いなく始めることができます。しかし、実際にお尻を地面につけた状態で移動する、サーブする、レシーブするとなると、いかに普段自分たちが無意識に下半身も使ってバレーボールをプレーしていたのかを実感することとなります。股関節を意識した移動方法、立位に比べて移動できる範囲が狭い分チームプレーが重要になってくるため声掛けの大切さ、正確にボールをつなぐための指先の動きなどを実際に体を動かすことで学ぶことができ、シッティングバレーのむずかしさや面白さ、奥深さを感じてもらえたのではないでしょうか。

1日目午後からはシッティングバレー大会。4校総当たり戦で試合を行い、順位を決めて優勝を争います。レッドフェニックスの選手たちも審判をしながら、声を出して担当校を応援。最初は控えめだった子どもたちも、ゲームを進めるごとに声掛けの大切さに気づいて大きな声が出るように。最初は続かなかったラリーも続くようになり、最終戦ではみんなシッティングバレーが初めてとは思えない上達ぶりで、白熱した試合になりました。
そして、映えある第1回デンソーテン杯のシッティングバレー部門を制したのは塩屋中学校の皆さん!エキシビジョンマッチとして、ひょうごシッティングバレーボール連盟とレッドフェニックスの混合チームとの対戦を行いました。シッティングバレー経験者としても、大人としても負けられない混合チームですが、塩屋中学校の健闘が光り、ゲームは24-24のデュースに。最終的には28-26で混合チームが辛勝、大いに盛り上がりました。

2日目は6人制バレーの日。午前中はレッドフェニックスが講師となってバレーボール教室を行いました。これまで述べ1万人以上の小中学生にバレーボール教室を行ってきたレッドフェニックスの選手たちの腕の見せどころです。1校約15人の生徒にレッドフェニックスの選手が2~3人担当講師となって、プレーのコツをレクチャーしていきます。
初日のシッティングバレー体験を通じてすっかり打ち解けたこともあり、今日は朝から元気いっぱいの中学生たち。ゲーム感覚で楽しめるウォーミングアップを行った後は、パス、強打レシーブ、3人での連携、スパイク練習を行いました。竹口GMの強打にも果敢にチャレンジしていく生徒たちに大きな拍手が起きる場面も。ときには真剣に、ときには面白いレッドフェニックスの選手たちの指導で、午前中はあっという間に過ぎていきました。

2日目午後は6人制バレー大会。1日目と同じく4校総当たり戦で試合を行い、優勝チームを決めます。やはり普段プレーしている6人制バレーの対校試合ということで、中学生たちもより一層真剣ムードに。昨日同様、レッドフェニックスの選手たちも審判につきながら、担当したチームを応援します。初日で声を出すことの大切さを学び、1点入るごとに大きな声を上げて喜んで、失点しても声を掛け合うことで動きも良くなり、みんなのびのびとプレーできていたように思います。
最後は「選手たちと対戦してみたい!」という中学生のリクエストに応えて、レッドフェニックスが2チームに分かれて全校と1ゲーム対戦しました。普段行っているのは9人制バレーですが、高校、大学生まではみんな6人制で全国レベルを戦ってきた選手たちのプレーを試合で感じてもらえたのは、中学生にとっても大きな経験になったのではないでしょうか。
6人制バレーの部で優勝したのは夢野中学校。閉会式には株式会社デンソーテン米本社長らによる表彰式も行われました。シッティングバレーの部、6人制バレーの部と2日間にかけて行った「第1回デンソーテン杯」でしたが、シッティングバレーにも興味を持ったという声をたくさん聞くことができ、普段の部活動ももっと頑張りたいと言ってもらえたので、主催者としても開催できて本当に良かったと思います。次回はよりパワーアップして開催したいと思っているので、お楽しみに!

楽しかった1日を振り返って

●夢野中学校バレーボール部 キャプテンのコメント
シッティングバレーは実際にやってみると移動が大変でむずかしかったですが、そのぶんチームプレーが求められるので声掛けなどのコミュニケーションの大切さを再確認しました。シッティングバレーの他にもいろんな障がい者バレーもあると知って、もっといろいろやってみたいなとも思いました。2日目はレッドフェニックスの選手の皆さんに教えてもらえたのが嬉しかったです。自分はスパイカーなので、長いコースに打ち切るポイントを知ることができたのが大きかったです。自分たちもコンビを大切にしてるので、その理想であるレッドフェニックスの皆さんのプレーを実際に対戦方式で感じられたのも勉強になりました。2日間、本当にたくさん勉強になったし、楽しかったです!
●太山寺中学校バレーボール部  監督のコメント
ひょうごシッティングバレーボール連盟の現役選手がプレーするところを見るだけでなく、実際に教えてもらって一緒にプレーができる。9人制トップチームのレッドフェニックスさんによるバレー教室もそうですが、この2日間での体験は簡単にはできない、子どもたちにとってはとても貴重な体験だったと思います。普段の部活動以上に楽しく活き活きとした子どもたちの表情が見られて参加して良かったなと思いました。神戸市は中学生からバレーを始める子も多く、上手い子もいれば不慣れな子もいますが、熟練度に合わせて選手たちが丁寧に指導してくれるのもありがたかったです。第2回、第3回と続けていただけると嬉しいですね。
●夢野中学校バレーボール部 監督のコメント
1日目が終わって生徒たちと話したのですが「最近は勝ちたいという気持ちが強かったけど、初めてシッティングバレーをやってみて、バレーを楽しむという気持ちを改めて思い出した」と言っていて、確かにそうだったなと思いました。レッドフェニックスの選手の皆さんはやはりとても上手いので、トスやクイックなどレベルの高いプレーを実際に目にすることによって、生徒たちも「できる人がいるんだ」と目標にすることができたと思います。良い機会をいただけて生徒ともども非常に勉強になりました。次回もまたぜひ参加させていただきたいです!