運転データで事故防止に 人とクルマをつなげるドライブレコーダー


- 業種:
- 建設業
- 課題:
- 車両管理・事故削減
株式会社デンソーテン(以下、デンソーテン)は営業車両などの社用車を主なターゲットに、通信型ドライブレコーダー「G500Lite」のサー ビス展開を行っている。クラウドサーバーと連携して、車載器で録画した映像をAIが自動で抽出する機能などが特徴だ。
さらに、同製品は取得したデータをドライバーの管理・教育などへと活用するなど、安全運転管理に特化したシステム提供も行う。今やドライブレコーダーは、単に運転映像を録画する車載器から、運転データを活用したサービスパッケージへと変貌を遂げた。
実際に導入している企業の事例から、ドライブレコーダーの進化に迫る。
【特集:ドライブレコーダーの進化に迫る】
2020年6月、道路交通法改正により「妨害運転罪」いわゆる「あおり運転」への罰則が設けられた。そして、あおり運転に対する社会の注目度がここ数年で高まったのに合わせ、ドライブレコーダーの導入も進んだ。
ソニー損保が毎年行う「全国カーライフ実態調査」の2020年版(※)では、自家用車にドライブレコーダーをすでに設置している人は全体の31.9%、これから設置したいと考えている人は55.3%にも及ぶ。2016年の調査では、設置していると答えた人は10.4%に留まっており、4年間で約3倍に増加したことになる。
※ソニー損保「2020年 全国カーライフ実態調査」:2020年10月23日〜10月26日の4日間、自家用車を所有し、月に1回以上車を運転する18歳〜59歳の男女に対し行ったインターネットリサーチ(有効回答:1,000名)
2020年:https://from.sonysonpo.co.jp/topics/pr/2020/12/20201214_01.html
2016年:https://from.sonysonpo.co.jp/topics/pr/2016/11/20161128_01.html
また、自家用車のみならず、「会社の看板」を掲げて走る社用車においても、ドライブレコーダーの設置は重要事項だ。交通事故を引き起こした場合、即座に社会的な信頼を失うリスクがあり、それを踏まえたドライバー教育や運用管理が求められる。
地盤・測量のスペシャリストである株式会社トラバース(以下、トラバース)は、社内で起きた交通事故をきっかけに「G500Lite」を導入し、現在は全国の営業所などで活用している。日々の業務と並行して安全運転への意識を高めることは簡単ではないが、確かな効果を実感しているという。

トラバース 人事総務部 次長 久保田 亮 氏

人事総務部 小野塚 優子 氏
交通事故を繰り返さないために
――それでは、トラバースの事業内容をご紹介ください。
トラバース:弊社は、測量調査・地盤調査や、地盤補強をはじめとした改良工事などが主な事業です。本社は千葉県にあり、そのほか本州・九州の各地に営業所があります。
――具体的にどのようなシーンでドライブレコーダーを使っているのでしょうか?
トラバース:はい。北海道・沖縄を除いた全国の営業所で、現場へ向かう際の社用車に導入しました。利用している社員たちは運転が主な業務ではないので、運転時間は長くても1日あたり往復4時間ほどです。近い現場であれば1時間に満たない場合もあります。

トラバース社用車(トラック)

トラバース社用車(乗用車)
――導入のきっかけについて教えてください。
トラバース:実は、「G500Lite」を導入する以前に、社内で立て続けに大きな交通事故が起こったんです。再発を防ぐため、ドライブレコーダーの導入を検討し始めました。
――事故が起きる以前、交通安全に関する取り組みなどは社内でしていたのでしょうか?
トラバース:事業が土木関係ということもあり、社内で年2回「安全衛生大会」を開催しています。その中で安全運転について話し合ったり、交通事故の事例を検証したりする取り組みを行ってきました。各営業所では月1回安全に関するミーティングも行っています。
しかし、日々行う調査・工事などの業務と両立することを考えると、ある程度本社側で社員の運転状況を管理できる仕組みの方が良いのではと考えました。
弊社は主に調査課・営業課・工事課という部署で社用車を運転しています。2017年にまずは調査課から約200台分を導入して、効果を確かめました。

トラバース社 外観
AIが自動抽出した「ヒヤリハット」を社内で共有
――今では400台以上の社用車に「G500Lite」を導入しているそうですね。どんな点が優れていたのでしょうか?
トラバース:「G500Lite」はドライブレコーダーから取得した映像データがサーバーにアップされ、一元管理ができます。また、走行中に何らかの異常が起きた際のメール通知なども自動で届くので、管理しやすい点が良いですね。
社有車が交通事故を起こすと、損害賠償はもちろん、保険料のアップ、会社のイメージダウンなどさまざまな問題が発生します。
『Offseg』は社有車の安全運転管理をかんたんにおこなうことができるドライブレコーダー。データ収集・分析などを自動化し、運用の手間をかけずに交通事故を未然に防ぐことが期待できます。
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