車の運転手が自転車と事故を起こさない方法|事故後の対処法は?

通勤・レジャー・物流など、自転車の利用方法が多様化しています。自転車の活用はメリットが多い反面、社用車を運用する企業としては車(四輪車)と自転車の交通事故リスクが気になるのではないでしょうか?
そこで今回は、車対自転車の典型的な事故のパターンを参照しながら、対策などについて解説します。自転車保険の加入義務化や、ヘルメット着用の努力義務化など、ここ数年で自転車利用者には交通安全へのより高い意識が求められるようになりました。社用車の管理者や運転者としても、この機会に気をつけるべきポイントをおさらいしておきましょう。
車と自転車の衝突事故でよくあるパターン
まずは、車と自転車との衝突事故で、よく起こるパターンを解説します。自分が車や自転車を運転しているときを振り返ってみると、危ない思いをした経験のある人は多いかもしれません。どんな状況で事故が起こるのか知り、その後の対策を考える一助として活用してください。
●出合い頭での衝突
車と自転車との事故の中で最も割合が多いのは出合い頭の衝突事故で、全体の55%(※1)を占めています。出合い頭の事故とは、別々の方向から進入してきた車両が交差する際に起こる衝突事故(接触事故)のことを指します。このパターンの事故は、車対車でも多く見られますが、車対自転車でも要注意です。
発生しやすい環境は、見通しの悪い交差点や信号機のない交差点、狭い道などが挙げられます。信号機のない交差点には、一時停止の標識・標示があるケースも多いですが、無視(一時不停止)して進入することで起こる事故にも注意が必要です。
これらの道路状況では「交差する道路から自転車が飛び出してくるかもしれない」と意識しておく必要があります。また、道路交通法上「軽車両」にあたる自転車側も、もちろん一時停止を行うのがルールである点に注意しましょう。
●右左折時の衝突
出合い頭に次いで多いのが右左折時の衝突で、2020年の統計によると、車と自転車との事故のうち、28%を占めています(※2)。例えば、車の左折時に、自転車が車の左側からすり抜けて直進しようとして、車側が巻き込んでしまう事故などが典型的な例です。
車側が前方や後方にいる自転車の動向を確認しなかったこと、自転車がミラーの死角にいたことなどが原因で、接触や巻き込みの事故が起こります。
●自転車の急な進路変更による衝突
自転車が急に進路を変更することで衝突する事故にも要注意です。このパターンの事故は、前方を走っている自転車を、車が追い越そうとした際などに起こります。例えば、路肩を走っている自転車が、駐車車両をよけるために道路中心へと移動し、後方から直進してきた車に追突されるケースなどが考えられます。
自転車側は「車が進路を譲ってくれるだろう」と後方の安全確認を怠って急な進路変更を行ったり、車側は「自転車はこのまま直進するだろう」と思って追い抜こうとしたりといったように、お互いの「だろう運転」が事故の原因になり得る点に注意しましょう。
自転車と事故を起こさないために車の運転手が気をつけること
次に、自分が車を運転しているときに、自転車との事故を起こさないためのポイントを解説します。運転免許を取得する際や、安全運転講習を受けた際に教わった内容と重なる点も多いかもしれませんが、ぜひ今一度振り返ってみてください。
自転車の動きに注意する
自転車との事故を起こさないための基本は、自転車の動きを注視することです。自転車が進路変更してくる可能性を想定して、道路状況に気を配ることが大切になります。先ほど述べたように、信号のない交差点や見通しの悪い交差点では事故が発生しやすいですから、左右から自転車が急に飛び出してくるケースを常に想定しておくのが安全でしょう。
また、交差点の右左折時に、自転車の有無を確認する際は、バックミラーやカーブミラーに写らない死角にいる可能性もあります。自転車の有無を確認する際は、教習所で教わった基本に立ち返り「目視確認」を行うことも重要です。コンビニエンスストアの駐車場などの、道路外の施設へ進入しようと右左折する際も気を配る必要があります。
自転車の横を通るときは徐行する
自転車の横を走行する(追い抜く)際は、減速して安全な速度を保ちつつ、間隔を十分にとって走行するのが安全です。自転車の急な飛び出しやふらつき、さらには転倒など、危険を回避する備えにつながります。また、状況に応じて停止して、自転車を先に通行させることも想定しておきましょう。
自転車以外にも問題になるのが、後続車の存在です。急ブレーキを踏むと追突事故が起こるおそれがありますが、エンジンブレーキで減速するとブレーキランプが点灯しませんので、後続車がこちらの徐行に気づくのが遅れる可能性もあります。早めのフットブレーキを心がけましょう。
ちなみに、自転車が他の自転車と横に並んだ状態で車道を走るのは、道路交通法において「並進」にあたり、原則違反(※3)となります。しかし、実際の道路状況ではよく見られる光景です。自転車が複数台並んで走っていると、障害物の回避で歩道から車道へ飛び出すなど、不規則な動きが起こりやすいですから、この点にも気を配りましょう。
※3「自転車は、道路標識等により認められている場合を除き、他の自転車と並進してはいけません。」(引用:警察庁「自転車に係る主な交通ルール」)
車と自転車の事故が起こったときの主な過失割合
ここからは、車と自転車との間に事故が起こった場合の過失割合をまとめて紹介します。ここで取り上げる過失割合とは、発生した交通事故に関して、自分側と相手側にそれぞれどの程度責任があるのかを示し%
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