2009年3月27日
富士通テン株式会社
富士通テン・前側方ミリ波レーダ
富士通テン(株)(本社:兵庫県神戸市 代表取締役社長:勝丸 桂二郎 資本金:53億円)は、世界初となる前側方ミリ波レーダ(※2)を開発、3月26日にトヨタ自動車株式会社(以下:トヨタ)から発売された「クラウン マジェスタ」の前側方プリクラッシュセーフティシステム(※3)に採用されました。
これまで、当社が自動車会社向けに開発・納入してきた前・後方用のミリ波レーダは、車間距離の制御、衝突・追突被害の軽減などを図るシステムに活用されてきました。(トヨタ向けでは2006年「レクサスLS460」、2008年「クラウン」、2009年「クラウン マジェスタ」などにそれぞれ後方レーダ採用)
今回開発した前側方ミリ波レーダを搭載することで、死亡・重傷事故の28%(※4)を占める出合い頭事故の被害を軽減するシステムの開発が可能となります。
今後は全方位検知や、普及車種の拡大に向け、低コスト化とさらなる広角化に向け開発を進めてまいります。
中心周波数 | 76.5GHz |
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レーダ方式 | FM-CW/モノパルス方式 |
検知距離 | 2~50m(車両) |
相対速度 | ±180km/h |
検知角度 | 52° |
サイズ | 109(W)×90(H)×48(D) |
質量 | 390g |
※1:2009年2月末現在。富士通テン調べ。
※2:ミリ波帯の電波を送信し対象物から反射した電波を受信することで、対象物の位置・距離・角度や他車との相対速度を測定するレーダシステム。衝突を予測し警報やブレーキシステムと連動させて衝突時の被害を軽減する車載レーダとして利用が進んでいる。
※3:前側方からの衝突、衝突するターゲットに対して衝突の衝撃を軽減する措置をとるシステム。斜め前方から接近する見通しの良い交差点での出合い頭衝突や、対向車のセンターラインをはみ出した場合の衝突に対応する衝突被害軽減システム。
※4:警察庁交通局発表「平成19年中の交通事故の発生状況」より。
自動車には、走行中のみならず駐・停車時も含めあらゆる状況において安全・安心が求められています。
富士通テンでは、例えば、事故の衝撃を軽減するエアバッグECU(※5)やミリ波レーダ、安全運転意識の向上により交通事故発生を軽減するドライブレコーダーなどの製品を開発しています。
また、車両やナビの盗難を抑止するセキュリティシステム(盗難警報装置)、パスワードロック機能付カーナビゲーションシステムを開発するなど、様々なシーンにおいてドライバーに安全・安心を提供する製品やシステムの開発に取り組んでいます。
これらの製品やシステムに関しては、その技術力が高く評価されており、国内外の自動車メーカーに対する納入実績も豊富です。
※5:Electronic Control Unit:電子制御装置
衝突安全 | 予防安全 | 安心 |
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・ミリ波レーダ | ・カーナビゲーションシステム ・セキュリティシステム |
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・エアバッグECU | ・フロントアイカメラ ・バックアイカメラ |
|
・ドライブレコーダー |
自動車メーカーのシステムと連携しながら、レーダやカメラなど各種センサが検知する車両(自車および他車)や歩行者などに関する情報を収集・分析する「周辺監視機能」を強化します。
さらに、その情報を画像や音声で分かりやすくドライバーに伝え、事故を起こす3要素(認知ミス、判断ミス、操作ミス)を減らすシステムへの活用に取り組んでまいります。
富士通テン・ミリ波レーダの情報につきましてはこちらをご覧ください
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。
その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。