【News Release】

2005(平成17)年7月11日

       
自動車制御用ECU開発用のリアルタイムシミュレータ「CRAMAS(クラマス)」新商品
業界最速(*)の演算処理能力を備えた モータボード「CORE-X」を発売
〜ハイブリッド車両等のモータ制御用ECU開発費用の低減・開発期間短縮に貢献〜  
(*)2005年7月8日現在、富士通テン調べによる

 

 富士通テン(株) (本社:神戸市 社長:勝丸桂二郎 資本金:53億円) は、自動車制御用ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)の開発ツールであるリアルタイムシミュレータ 「CRAMAS (クラマス) (Computer Aided Multi-Analysis System)」 のオプション新商品として、業界最速の演算能力1μsを有する高速シミュレーション用モータボード「CORE-X」と、これに搭載する専用のモータモデルを開発いたしました。ハイブリッド車両や燃料電池車両等のモータ制御用ECUの開発費低減・開発期間短縮が図れます。 この商品は、今後受注生産を行ってまいります。

 近年、自動車の地球環境対応(排ガス・燃費規制)により動力源の電動化が著しく、特にハイブリッド車両に代表される駆動系の電動化は大電力を伴うため、ECU開発においては、実機試験による危険性や大規模設備の保有を回避できるシミュレーションによる検討・検証が益々重要となってきています。  

 当社が2000年より販売しているリアルタイムシミュレータ「CRAMAS」は、エンジン制御用ECUやトランスミッション制御用ECUならびにハイブリッド車両制御用ECU等の制御アルゴリズムの機能・性能評価を、自動車に搭載したときと同等条件で実施できる商品として好評を頂いております。

 今回開発したモータボード「CORE-X」には、さらなる高速・高精度のシミュレーションを実現するため、大容量のFPGA(Field Programmable Gate Array)を搭載しました。また、インバータ・永久磁石同期モータ・位置センサ等のシミュレーション演算をFPGAに実装し、超高速演算を可能とした独自のモータモデルを同時に開発しました。これによりハイブリッド車両や燃料電池車両等のモータを高速、高精度で制御するアルゴリズム開発や制御ECUの評価を、低コスト・短期間で行えるようにいたしました。

【今回開発したモータボード「CORE−X」の主な特長】
◆ シミュレーション演算周期1μs(業界最速)
◆ モータ定数等のパラメータはシミュレーション実行中に可変設定可能
◆ Xilinx社製VirtexII-Pro(PowerPC405内蔵)搭載
◆ 自動車以外のモータ制御装置にも応用が可能

【モータボード「CORE-X」の主な仕様】
 FPGA Xilinx社製
VirtexII-Pro            200万ゲート×1個
400万ゲート×1個
 マイコン  Power PC405(FPGAに内蔵)
動作ロック300MHz
2個まで使用可能
 デジタル入出力 220本3.3V
 アナログ出力 16ch±5V 分解能14ビット
 アナログ入力 8ch±5V 分解能12ビット

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