【特集:ドライブレコーダーの進化に迫る】

2020年6月、道路交通法が改正され、「妨害運転罪」いわゆる「あおり運転」の罰則が設けられた。あおり運転は悲惨な死亡事故が起きたことなどを背景に、ここ数年で特に社会の注目度が高まっている状況にある。

しかし、法整備が進むだけでは必ずしも十分な対策とは言えないだろう。私たちの生活には至るところに「怒り」の種が潜んでいて、いつ自分があおる側、あおられる側となってもおかしくはない。

当記事では、一般社団法人日本アンガーマネジメント協会の代表理事を務める安藤俊介氏に、あおり運転がなぜ起きるのか、また、その対処方法について話を伺った。さらに、普及が進むドライブレコーダーは、あおり運転の防止に貢献できるのか。可能性を探っていきたい。

「怒り」の感情を感じたらどうするべき?

――昨今「アンガーマネジメント」という言葉をよく耳にするようになりました。実際、どういうことを行うのでしょうか?

安藤氏:アンガーマネジメントとは、怒りの感情とうまく付き合うためのトレーニングのことです。1970年代にアメリカで「ロードレイジ(※)」が社会問題として取り上げられ、広まっていきました。スティーブン・スピルバーグ監督の『激突!』(1971年公開)という映画はまさにロードレイジがテーマで、社会に潜む脅威が見事に描かれていましたね。

※ロードレイジ:車の追い越しなどに対する、あおり運転やその他危険運転による報復行動のこと。暴言・暴力行為も含まれる。