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中津川テクノセンター「EMCテストラボ」が外部ビジネス受託を開始
~iNARTE資格保有者11名、業界トップレベルの技術力でサポート~

中津川テクノセンター「EMCテストラボ」

    富士通テン(株)(本社:兵庫県神戸市 代表取締役社長:重松 崇 資本金:53億円)は、車載用電子機器のEMC(*1)性能を評価する「EMCテストラボ(http://www.fujitsu-ten.co.jp/company/emc/)」を岐阜県中津川市の中津川テクノセンターに設置しております。主に、カーナビゲーションシステムやエンジン制御ECU(*2)、ミリ波レーダなど社内で開発する製品の評価に活用しておりますが、このたび、社外のお客様に対しても試験の受託ならびに設備の貸し出しを開始いたしました。
    当テストラボは、世界的な認可機関である「A2LA(米国試験所認可協会)(*3)」から自動車用EMCの分野としてアジア初の試験所認可を受けるとともに、ドイツ政府認定の認証機関である「TÜV Rheinland Kraftfahrt GmbH(以下テュフ・ラインランド社)(*4)」にも高く評価されております。このように、業界でもトップクラスの設備・サービス・スタッフによって、車載用にとどまらず幅広く、お客様の電子機器のEMC性能評価に貢献してまいります。

国内でもEMCの遵守が義務化

    近年、自動車の安全性・快適性については常に高度な要求が求められるようになり、搭載される電子制御機器が飛躍的に増えてきております。それに伴い、EMCの確保が重要な課題として浮上してまいりました。国内においても2011年8月に自動車EMC法規制(UNECE R10-03)(*5)が公布(道路運送車両の保安基準〈第17条の2〉及び道路運送車両の保安基準の細目を定める告示〈第21条・第99条・第177条〉の規定が改正)されEMCの遵守が義務化されました。これを機に、EMCの評価に対するニーズが高まってきており、富士通テンではこのニーズに応えるべく社外に対してラボを提供できるよう環境を整備いたしました。

高度かつ多彩な設備・サービス・スタッフが「e」・「E」(*6)マーク取得もサポート

≪技術≫

  • 電磁波障害への対応力が国際的なレベルであることを証明する世界で唯一の機関「iNARTE(*7)」から認定を受けた資格保有者11名在籍。業界トップレベルの技術力で試験サービスを提供

≪設備≫ (詳細は下記表をご覧ください)

  • 大型電波暗室2基(うち1基車両搬入可、1基600V/mイミュニティ試験対応可)、シールドルーム3基保有他

≪サービス≫ (詳細は下記表をご覧ください)

①試験サービス他
    1)A2LA認可試験所での試験実施が必要なGM試験
    2)自動車EMC型式認証(「e」ならびに「E」マーク)の取得をサポート
        ⇒ 「テュフ・ラインランド社」と連携し取得をサポート
    3)国内各種自動車メーカー規格試験
②家電・情報機器のEMC試験および暗室特性評価(NSA/S-VSWR/シールド特性等)
        ⇒ 株式会社富士通ゼネラルイーエムシー研究所と連携しサービスを提供
③アンテナ校正等を用途とする大型電波暗室貸し出し

⇒ 公益社団法人自動車技術会 CISPR分科会や中部エレクトロニクス振興会電磁環境委員会等にも参画しており、自動車EMC認証/国際規格の内容・最新情報に精通した、高品質なサービスの提供が可能

「テュフ・ラインランド」「米国試験所認可協会」から任命/認可

    富士通テンでは、1996年に欧州自動車EMC指令(*8)が公布され、欧州向け車載機器への「e」マークの表記が義務付けられるようになったことを受けて、1997年5月に中津川テクノセンター「EMCテストラボ」を開設しました。
    その後、1997年12月に「テュフ・ラインランド社」よりISO/IEC17025(*9)試験所として任命されるとともに、2000年12月には「A2LA(米国試験所認可協会)」からも認可されました(自動車用EMC分野ではアジア初)。
    以来、公的機関に認定された、高品質なラボとして、社内で開発された製品を中心に世界各国の法規制や自動車会社の要求仕様に対応した試験を実施。自動車各社の個別認定も取得し、品質の維持・向上に努めてまいりました。

注釈

(*1)Electro-Magnetic Compatibility(電磁環境両立性)
電気機器は、何の対策も施されなければ、他の機器が発する電磁波などの影響を受けて、機能低下などを引き起こすことがある。また、自らが発する電磁波によって、他の機器の動作に悪影響を与えてしまうこともある。EMCとは、自らの動作が阻害されないこと(耐性)及び、他の機器に障害を発生させないこと(不干渉性)の両立を指す。

(*2)Electronics Control Unitの略。電子制御装置。

(*3)The American Association for Laboratory Accreditation(米国試験所認可協会)

(*4)世界中で技術・製品保障/安全・検査サービス業務などを展開。1872年設立。ドイツ・ケルンに本部を置く。約60カ国に事務所設置。

(*5)「UN/ECE(国際連合/欧州経済委員会)」により制定。欧州域内外の加盟国で販売される自動車の構成部品(電気・電子機器に限らない)が対象。本基準に適合した製品には「Eマーク」が表示される。

(*6)ECE規則への適合マーク。詳細は(*5)(*8)を参照。

(*7)International Association for Radio, Telecommunications and Electromagnetics(国際無線通信・電磁気協会)

(*8)「欧州連合」により制定。欧州域内で販売される車両および車両に搭載される電気・電子部品に対しては、本指令の要求に基づく認証を証明する「e」マークの表示が義務付けられている。

(*9)試験又は校正を行う能力に関する一般要求事項を規定した国際規格


設備/性能

施設名称 対応項目 対応規格 設備能力
10m法電波暗室
(第1電波暗室)
放射エミッション CISPR25、GMW3097、
各自動車メーカー規格
100k~3GHz、
計測箱/モノポール/バイコニカル/ログペリオディック/ホーンアンテナ
レシーバ:20Hz~26GHz
伝導エミッション
(電圧法/電流法)
CISPR25、GMW3097、
各自動車メーカー規格
AN/LISN:100k~200MHz、75A
電流プローブ:100k~200MHz
レシーバ:20Hz~26GHz
その他
(設備校正、実車検討等)
ターンテーブル、アンテナ昇降装置、車両排気ダクト
3m法電波暗室
(第1電波暗室)
放射イミュニティ
(ALSE)
ISO11452-2、GMW3097、
各自動車メーカー規格
200M~2GHz、200V/m、置換法(水平偏波は400MHz~)
携帯送信機イミュニティ 各自動車メーカー規格 28-1880MHz、スリーブアンテナ等
放射イミュニティ
(ALSE、レーダーパルス)
GMW3097 1.2~1.4GHz、600V/m、置換法
第1シールドルーム TEMセル法イミュニティ ISO11452-3、
各自動車メーカー規格
10k~400MHz、200V/m、置換法、KTC-502(特)
伝導過渡イミュニティ ISO7637-2、ISO7637-3(CCC法)、GMW3097、
各自動車メーカー規格
Pulse 1、2a、2b、3a、3b、4、5a、5b、7
第2シールドルーム
(BCI室)
BCI法イミュニティ ISO11452-4、GMW3097、
各自動車メーカー規格
1M~2GHz、200mA、置換法/閉ループ法
第2シールドルーム
(ESD室)
静電気放電(ESD) ISO10605、GMW3097、
各自動車メーカー規格
±30kV、接触/気中放電、
RC 150pF、330pF、330Ω、2kΩ
伝導過渡エミッション ISO7637-2、GMW3097、
各自動車メーカー規格
12V系、使用スイッチについては要相談

試験サービス

試験項目 試験規格 認可/任命/承認 使用施設
放射エミッション CISPR25(6.4項) A2LA認可
GM承認
10m法
電波暗室
(第1電波暗室)
GMW3097(3.3.1項)
ECE-R10、72/245/EEC
(E/eマーク試験)
TÜVラインランド任命
伝導エミッション
(電圧法)
CISPR25(6.2項) A2LA認可
GM承認
GMW3097(3.3.2項)
伝導エミッション
(電流法)
CISPR25(6.3項)
放射イミュニティ
(ALSE)
ISO11452-2 A2LA認可
GM承認
3m法
電波暗室
(第3電波暗室)
GMW3097(3.4.2項) TÜVラインランド任命
ECE-R10、72/245/EEC
(E/eマーク試験)
携帯送信機 イミュニティ
放射イミュニティ
(ALSE、レーダーパルス)
GMW3097(3.4.2項) A2LA認可
GM承認
TEMセル法イミュニティ
(置換法)
ISO11452-3 第1シールドルーム
ECE-R10、72/245/EEC
(E/eマーク試験)
TÜVラインランド任命
伝導過渡イミュニティ
(供給ライン)
ISO7637-2 A2LA認可
GMW3097(3.5.2項)
ECE-R10、72/245/EEC
(E/eマーク試験)
TÜVラインランド任命
伝導過渡イミュニティ
(非供給ライン)
ISO7637-3(CCC法) A2LA認可
GMW3097(3.5.3、3.5.4、3.5.5項)
BCI法イミュニティ ISO11452-4 A2LA認可
GM承認
第2シールドルーム
(BCI室)
GMW3097(3.4.1項)
ECE-R10、72/245/EEC
(E/eマーク試験)
TÜVラインランド任命
静電気放電(ESD) ISO10605 A2LA認可
GM承認
第2シールドルーム
(ESD室)
GMW3097(3.6項)
伝導過渡エミッション ISO7637-2 A2LA認可
GMW3097(3.5.1項)
ECE-R10、72/245/EEC
(E/eマーク試験)
TÜVラインランド任命

国内自動車メーカー規格にも対応しております。
上記以外の試験規格に関しましては、お問い合わせ下さい。

EMCテストラボサイトはこちら


報道関係お問い合わせ先
コーポレートコミュニケーション室
TEL:078-682-2170E-mail:pr@ten.fujitsu.com

プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。
その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。