2010年12月7日
富士通テン株式会社
「LCA自動算出システム」の入力画面 左:INPUT画面で製品品番など入力 右:OUTPUT画面でCO2排出量を数分で算出
カーナビゲーションブランド「
当社は、環境配慮設計(DfE(*2))の評価システムを開発。LCA(*3)算出に伴う設計者のデータ入力時間を大幅に削減したことが評価されました。
2010年12月10日(金)、東京ビッグサイトで開催される「エコプロダクツ2010」の会場で表彰式が執り行われ、事例発表を行います。
LCA算出に伴う設計者の入力時間の大幅削減
~製品品番を入力すればLCAが算出できる情報システムの自社開発~
LCAの取り組みの重要性はすでに広く認知されるところですが、LCAを実施するにあたっての大きな悩みのひとつが、計算の煩雑さでした。
手計算では1週間以上の工数がかかるため、情報システムを用いた算出が必要になります。しかし市販のLCAツールでは部品ごとに素材情報を入力する必要
があり、製品によっては1機種あたり20時間以上かかることもあります。
当社では、設計者のLCA算出に伴う入力負荷を軽減できるよう、「製品品番を入力するだけでLCAが算出できる情報システムの開発」をコンセプトとして取り組みました。
今回開発したシステムは、部品の材料情報を管理する社内情報システムと連動させることで、部品ごとのLCA算出・集計を完全自動化し、品番入力だけで素材・廃棄に関するLCA算出が完了するシステムを自社開発しました。その他、製造・物流・使用ステージに関する入力を含めても5分程度で算出が可能です。
製品の環境配慮設計(DfE)のレベルを定量的に評価できる3つのシステムを開発しました。
(1)「LCA算出システム」 (2)「環境効率ファクター算出システム」 (3)「グリーン度評価システム」
部品表システムなど既存の社内情報システムと連動させることで、DfE推進に負担となる設計者の環境
負荷量算出などの工数を大幅に削減できます。
特に、LCA算出システムにおいては、例えば、手計算では約20時間かかる作業を数分で完了します。
(2010年8月24日プレスリリース済み)
当社では、製品環境アセスメント(*4)やLCAにより、法規制値や自主基準など一定の環境基準をクリアした製品を提供するよう努めています。現在、製品開発の企画段階からのDfEの強化に取り組んでおり、従来の「省エネ、小型・軽量化」といった製品開発に加えて、LCAや環境効率ファクターを指標とした、『更に高いところに目標を置いた製品開発』を進めるため、2009年度よりプロジェクトを組織して活動しています。
開発した3つのシステムは、DfEを推進することに伴う設計者の負担を最小化するためのツールです。
現在、システム運用の枠組み整備を進めており、2011年度から全製品分野で運用を開始します。
当社では、このシステムを活用して製品価値向上と環境負荷低減を両立させ、より一層お客様に喜ばれる製品を提供してまいります。
日時 | 2010年12月10日(金)13:30~16:30
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場所 | 東京ビッグサイト 西3ホール(4F)ルームD ~ エコプロダクツ2010会場 〔期間:12月9日(木)~11日(土)〕 ~ □ 当社は同会場(東4-013)の「家電・照明」カテゴリーゾーンの『富士通グループブース』 にてエコ関連商品を展示しております。 |
(*1)LCA日本フォーラム表彰:
LCA日本フォーラム(設立:1995年 会長:山本良一(東京大学教授) 事務局:社団法人 産業環境管理協会)が主催する表彰制度。2003年に制定。
目的:「製品のライフサイクルから環境負荷削減に取り組む企業、組織、研究者を応援する」
(出典:LCA日本フォーラム ホームページ)
(*2)DfE:Design for Environment 環境配慮設計
製品のライフサイクル全体の環境負荷低減を目的として、製品の環境負荷の全容が定まる前の、企画段階において環境負荷を可能な限り低減させることを目指すこと。)
(*3)LCA:Life Cycle Assessment
原材料の採取から各製品の製造・流通・使用・廃棄に至るまで、全てのライフサイクルの各段階における環境負荷を定量的に評価する手法のこと。
(*4)製品環境アセスメント:
量産前の段階で、法規制への適合や省エネ・省資源などの環境対応を評価する仕組み。
当社の環境保全活動はこちらをご覧下さい。
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。
その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。