サプライズの歴史は源流の川西機械製作所時代に遡る。
弱電部門と機械部門を発足していたが、戦後復興に立ちおくれ深刻な経済不況の波に飲まれていく。
1953(昭和28)年、神戸工業株式会社と変貌を遂げる中、一本の電話が鳴り響く−。
トヨタ「クラウン」に採用するオートラジオの技術コンクールの内容だった。
経営状況の悪化する中で、コンクールまでの製作期間はわずか4ヶ月。
伸るか反るかの状況で試行錯誤しながら、採用に至った。
ここから歴史の針が動き出す。
コンクールに採用され、試行錯誤の末に誕生した日本初の車載オートラジオ。他社に先駆けて新製品を開発し、トップメーカーとしての道を歩み始める。
トヨタ初代クラウン用オートラジオ納入開始
世の中の大量生産・大量販売の時代とともに、順調に業績拡大していた神戸工業は、高い評価を得ていた富士通株式会社と合併。 その後、将来にわたりトヨタ自動車工業、日本電装との協力関係を強固とするため、ラジオ部門とモートロニクス(自動車用電子機器)部門を基軸とした分離独立会社富士通テンが誕生する。
車両搭載時における耐振性とコンパクト化の開発に成功したCDプレーヤー。今では当たり前となった製品が生まれたのは、自動車のエレクトロニクス化が進むこの時代。
世界初の車載用CDプレーヤー
狭い車室内でもコンサートホールの臨場感をリアルに再現できるテクノロジーを開発。多様化するユーザーニーズに応える新次元の音づくりの挑戦が続く。
世界初の車載用DSPサウンドプロセッサー
インダッシュスペースにすっきり収まるAV一体型ナビこと「AVN」は、当社の登録商標。今のカーナビのスタンダードを築く。
「Audio」「Visual」「Navigation」を
ワンボディに集約した「AVN」
バブル崩壊後の情勢下、現在の先進運転支援システムにつながる自動車用スキャン型ミリ波レーダーを開発。着実に技術開発の基盤を固めていく。
世界最小の60GHz帯
自動車用スキャン型ミリ波レーダー
助手席に乗る人や輸入車ユーザーにも喜びを提供する、2つの世界初が堂々デビュー。高密度設計など得意とする小型化技術をいかんなく発揮する。
世界初「1DIN AVN」
世界初「DUAL AVN」
3次元仮想投影視点変換技術を用いたマルチアングルビジョンを発表。俯瞰映像表示システムの認知度は低いながらも、プリウスなど多くの人気車種にも採用される。
マルチアングルビジョン™
車載用ディスプレイへの太陽光反射、その一瞬でさえ改善が必要だと考え誕生した世界初のLSI。安心安全で快適な移動空間の提供に貢献する。
直射日光補正機能を搭載したLSI
「 Vivid View Processor™ 3 」
車載電子事業の一翼を担ってきた富士通テンは、新たな価値を創り出すVehicle-ICT事業をより一層強化すべく、デンソーグループの一員となる。
“デンソーテン”として、イノベーションを生み出していく次なる歴史が幕を開く。
デンソーテンはこれまで数多くのサプライズを
世の中に送り出してきました。
自由で快適なモビリティ社会の実現に向けた、
サプライズをこれからも生み出しつづけていきます。